2021/3/2
機械式立体駐車場
 消費者安全調査委員会(消費者事故調)は令和3年2月18日、マンションに設置されている機械式立体駐車場で、自動車をのせた台が落下する事故が相次いでいるとして、安全機能に関する基準と点検項目について、国土交通省に見直しを求める意見書を提出した。

 事故調によると、平成30年9月、出庫時に車をのせた台が傾き、約2メートル下に車が落下した。台をつる「ワイヤロープ」が経年劣化で破断したことが原因だった。同様の事故は29年以降、11件発生しているそうだ。

 意見書によると、ワイヤロープや落下防止装置の内部が損傷していると、動作確認や目視による安全性の判断は難しいとのこと。

 このため、国交省が定めた保守点検項目の中にブレーキに関する部品の摩耗具合の測定などを追加したり、劣化状況によって所有者に部品交換を促したりする制度を作るよう求めている。

 ワイヤロープの安全基準も、動作時に強度が低下することや、疲労損傷具合を反映させるべきだとしている。

 近年、自動車保有者の減少により平面駐車も含め、駐車場の空が目立つようになってきている。
 
 機械式駐車場の更新が近づいた管理組合にあっては、その存続も含め、検討する時期に来ているのではないか。
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